文字列関数 LabVIEW

LabVIEW基本講座5-5

LabVIEWの文字列関数を説明します。文字列関数は、複数の文字列の連結、部分文字列の文字列からの抽出、置換、文字列形式フォーマットの変換を行います。

LabVIEW文字列関数

文字列関数一覧

文字列長

文字列の文字数 (バイト) を長さに返します。

例:文字列[123]→3

文字列長

注意:文字列長はバイト数で出力されます。英数字は1文字1バイトですが、日本語の全角文字は1文字2バイトなので、和文の場合は文字数の2倍が出力されます。

例:文字列[あ]→2

文字列長全角文字

文字列連結

複数の文字列を連結して、単一の文字列にします。1次元配列を連結することも可能です。

例:文字列[A]と文字列[B]を連結→文字列[AB]

文字列連結

部分文字列

文字列を抜き出します。オフセットで始まりを指定して、長さで文字数を指定します。

例:文字列[12345]のオフセット[1]、長さ[3]の部分文字列→文字列[234]

部分文字列

空白文字を削除

文字列の空白文字 (スペース、タブ、改行) を削除します。削除する部分を開始部分、終了部分、両方から選択できます。
注意:全角文字のスペース、文字列の中にある空白は削除出来ません。

例:文字列[( スペース)ABC( スペース)]の空白文字を削除→文字列[ABC]

空白文字を削除

行末を正規化

入力文字列の行末を、指定した行末フォーマットに変換します。文字列の行末はプラットフォームによって異なるので、この関数で合わせられます。

選択できる行末フォーマット

  1. Native:現在のプラットフォームの行末を指定します。
  2. Native Command Line:現在のプラットフォームのコマンドラインのネイティブ行末を指定します。
  3. UNIX:UNIX行末 (\n) を指定します。これは、Linux、macOS、およびその他のUNIX派生で使用されます。
  4. Macintosh:標準のMacintosh行末 (\r) を指定します。
  5. DOS:標準のDOS/Windows行末 (\r\n) を指定します。

例:文字列[A(改行\r\n)B]をUNIXフォーマットに変換→文字列[A(改行\n)B]

行末を正規化

部分文字列置換

文字列内の文字を別の文字に置換します。オフセットで始まりを指定して、長さで文字数を指定します。長さを指定しなければ入力した文字列が全て置換されます。

例:文字列[AAA]に文字列[12]をオフセット[1]、長さ[2]で部分文字列置換→文字列[A12]

部分文字列置換

文字列の検索と置換

文字列内の文字を別の文字に置換します。検索文字を指定して、同じ文字または正規表現で指定した文字を置換します。

例:文字列[(株)ペリテック]に検索文字列[(株)]で置換文字列[株式会社]で文字列検索置換→文字列[株式会社ペリテック]

文字列の検索と置換

置換文字列を空白にすると検索箇所を削除することができます。

LabVIEWの正規表現はRCRE準拠です。
正規表現とは、文字列の検索などを指定するために用いられる特定のパターンを指定する表記法です。
例:[0-9]:0-9の数値
\s.:0文字以上のスペース((ピリオド)は任意の1文字)

パターンで一致

文字列を文字または正規表現を検索して、一致した文字列と一致文字列前、一致文字列後に分けて出力します。

例:文字列[A型RH]で正規表現に文字列[型]でパターン一で致→部分文字列の前[A]、一致部分文字列[型]、部分文字列の後[RH]

パターンで一致

正規表現で一致

文字列を正規表現を検索して、一致した文字列と一致文字列前、一致文字列後に分けて出力します。

例:文字列[テキスト.txt]で正規表現に[.]→一致の前[テキスト]、全体一[.]、一致の後[txt]

正規表現で一致

正規表現に.(ピリオド)だけ入力すると任意の1文字を示す正規表現文字となるため、[.]と入力する必要があります。
上記の例で正規表現に.(ピリオド)だけを入力すると一致の前[]、全体一[.]、一致の後[eキスト.txt]となります。

文字列からスキャン

入力文字列をスキャンして、形式文字列に基づいて特定文字列や数値に変換します。

形式文字列は文字のフォーマットを指定します。
例:
%d:10進数
%f:小数
%s:文字列
形式指定子の構文を使う時は、LabVIEWのヘルプから参照しましょう。

例:文字列[123-1ABC]で形式文字に[%d-%f]→出力1[123](整数)、出力2[1](小数)

文字列からスキャン

文字列にフォーマット

入力したパス、列挙体、タイムスタンプ、ブール、数値のデータを形式文字列に基づいて文字列に変換します。

例:形式文字に[%d%s%.2f]で初期文字列[型式]、数値[123]、文字列[-ABC+]、小数[0.5]→文字列[型式123-ABC+0.50]

文字列にフォーマット

日付/時間文字列をフォーマット

タイムスタンプ値または数値を指定した時間形式コードにに基づいて文字列に変換します。

時間形式コードは時間の文字フォーマットを指定します。
例:
%p:午前/午後
%I:時(12時間表記)
%M:分
%a:曜日
時間形式コードの構文を使う時は、LabVIEWのヘルプから参照しましょう。

例:時間形式コード[%p%I:%M(%a)]でタイムスタンプ[2020/01/23 9:00:00.000]→文字列[午前09:00(木)]

日付/時間文字列をフォーマット

テキスト作成

テキストとパラメータ化された入力の組み合わせから、出力文字列を作成します。

例:テキスト、数値をパラメータ設定して、開始テキスト[テキスト:]、テキスト[A]、数値[10]→文字列[テキスト:A10]

テキスト作成

パラメータはダブルクリックして表示される画面で設定できます。

テキスト作成プロパティ

スプレッドシート文字列を配列に変換

スプレッドシート文字列を配列に変換します。形式文字列とデリミタ(区切り文字)と配列の次元を指定します。

例:スプレッドシート文字列[1,2,3(改行)4,5,6]にデリミタ[,(カンマ)]、形式文字列[%d(10進数)]、配列タイプに2次元配列→数値2次元配列[1,2,3][4,5,6]

スプレッドシート文字列を配列に変換

配列からスプレッドシート文字列に変換

配列データを、文字列形式で指定した文字列に変換します。

例:数値2次元配列[1,2,3][4,5,6]にデリミタ[,(カンマ)]、形式文字列[%d(10進数)]→スプレッドシート文字列[1,2,3(改行)4,5,6]

配列からスプレッドシート文字列に変換

スプレッドシート文字列に変換することで、グラフや表データをExcelなどの表アプリケーションで開けるCSV形式(,カンマ区切り文字)にすることができます。

大文字に変換

文字列内のすべてのアルファベット文字を大文字に変換します。

例:文字列[aBc]→文字列[ABC]

大文字に変換

小文字に変換

文字列内のすべてのアルファベット文字を小文字に変換します。

例:文字列[aBc]→文字列[abc]

小文字に変換

文字列反転

文字列の文字の順序と逆にして出力します。

例:文字列[123]→文字列[321]

文字列反転
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