DAQアシスタント

LabVIEW基本講座 ハードウェア編9

LabVIEWのDAQアシスタントを説明します。DAQアシスタントは、Express VIであり、表示されるダイアグラム対話式で構成することで、DAQmxプログラムを構築できます。

Express VIとは

LabVIEWプログラミングにおいて、目的の機能のExpressを選択すると設定画面が表示され、表示される画面の順に設定を選択することで、LabVIEWプログラムが作成されます。 LabVIEWの知識が少ない初心者でも画面を操作することで、LabVIEWのプログラムが使うことが出来ます。
しかし、Expressはあらかじめ決まった機能のみ選択可能な単体で完結したVIとなるため、他の機能と組み合わせるカスタマイズ性が低いです。

DAQアシスタント(Express VI)は、簡易な単体プログラムやDAQ動作確認プロトタイプなど補助的に使用されます。

DAQアシスタント使用手順

1.DAQアシスタント起動

DAQアシスタントは、パレットより[測定I/O]→[DAQmx-データ収集]→[DAQアシスタント]、また、[Express]→[入力]→ [DAQアシスタント] から選択します。

DAQアシスタント起動

DAQアシスタントをブロックダイアグラムに置くと起動処理が実行されます。

DAQアシスタント初期化

2.測定タイプ選択

目的の測定タイプを選択します。
例:電圧値を集録する場合、[信号を集録]→[アナログ入力]→[電圧]を選択

測定タイプ

3.チャンネル選択

使用するチャンネルを選択します。表示されるチャンネルは、シングルエンドの場合のチャンネルのため、差動で使用する場合は上位半分のチャンネルを選択します。
例:ai0を選択します。

チャンネル選択

終了ボタンを押すと構成画面が表示されます。

4.構成設定

構成を設定します。

  • 信号入力範囲
  • 端子構成
  • 集録モード
  • 読み取るサンプル数
  • レート(Hz)
構成設定

5.接続ダイアグラム

上部タブの[接続ダイアグラム]をクリックすると、構成で設定したチャンネルの接続図が表示されます。表示される接続と合っているか確認します。

接続ダイアグラム

6.実行

実行ボタンをクリックすると現在の構成で測定が実行されます。

表示タイプを変えるとグラフと表(数値表示)を切り替えるとことができます。

表示タイプ

7.VIを構築

OKボタンをクリックすると、現在の設定でVIが構築されます。

VIを構築

構成を変更する場合は、DAQアシスタントVIをダブルクリックして構成画面が表示します。

DAQアシスタントVIを使用

入出力端子操作

上下に引き延ばすことによって入出力端子の表示を変えることができます。

入出力端子操作

端子の上でクリックすと入出力端子一覧が表示されます。表示された一覧から選択することで、表示する端子の入れ替えることができます。

入出力端子入れ替え

プログラム

入出力端子に関数を接続してVIを実行すると、DAQアシスタントのVIが実行されます。

DAQアシスタントVI

ループや他の関数を接続してカスタマイズも可能です。

DAQアシスタント

信号操作

DAQアシスタントVIから出力されるデータタイプはダイナミックデータタイプとなります。数値のデータタイプに変換するには、データの出力端子上で右クリック→[信号操作パレット]→[ダイナミックデータから変換]の関数を使用します。 [信号操作パレット] は、関数パレットの[Express]→ [信号操作]でも選択できます。

信号操作

ダイナミックデータから変換をブロックダイアグラムに置いて表示される画面で変換するタイプを設定します。

ダイナミックデータから変換

NI-DAQmxコードを生成

DAQアシスタントVIをDAQmx関数を使用したコードに変換することができます。
DAQアシスタントVI上で右クリック→[NI-DAQmxコードを生成]をクリックするとコード生成が実行されます。

NI-DAQmxコードを生成

標準サブVIに変換

DAQアシスタントVIをExpress VIからDAQmx関数コードを使用した標準VIに変換することができます。
DAQアシスタントVI上で右クリック→[フロントパネルを振らく]をクリックするVI変換が実行されます。

標準VIに変換をするとExpress VIに戻すことはできず、[戻る(Ctrl+Z)]でも戻すこともできません。 変換する時は注意しましょう。

標準サブVIに変換
[変換]を実行するとVI画面が表示されます。

標準サブVIフロントパネル
変換後のフロントパネル
変換後のブロックダイアグラム
変換後のブロックダイアグラム

DAQアシスタントVIは、サブVIアイコンに変化します。

DAQアシスタントVI

変換したVIのコードをカスタマイズしたり、各機能の部分を抜き出して、新しいプログラムを作成するという使い方もできます。

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