コントロールバルブ生産システムの開発

株式会社ペリテックが過去に開発した「実験開発設備をそのまま生産設備に移植して費用削減に成功したコントロールバルブ生産システム」の開発事例を紹介します。

背景

本件のユーザーであるバルブメーカー様では、ある自動車メーカからのコントロールバルブ大量受注につき検査システムを短納期でほしいという依頼を受けました。その製品は、自社の海外工場で生産されているものでした。
そこで以下のような問題が浮かびました。

  1. 通常工程では、製品開発から生産にまでに少なくとも1年を要するが納期は6ヶ月しかない。
  2. 海外拠点で生産システム導入する際には、今まで以上にメンテナンス性を向上させる必要がある。

そこで、短納期での試験装置開発に実績のある弊社に装置開発の依頼があり、NI製品とLabVIEW、TestStandの組み合わせで、短納期かつ柔軟性に優れたシステム開発が可能であると判断され、受注となりました。

課題

1.実験開発設備から生産ラインへのスムーズな移行

実験開発設備での検査には、さまざまな検査方法を試行錯誤して行うため、比較的規模の大きなシステムが必要でコスト面からもそれをそのまま生産ラインへ導入することは不可能でした。そのため、実験開発設備で培った検査ノウハウやそのときに使われたパラメータ等は、それぞれで用いる機材の電気的な個体差やメカ的な制約から、これまでは生産ラインへそのまま移行することができませんでした。

2.海外生産に対応できるメンテナンス性の向上

海外工場での使用を前提としたメンテナンス性の高いシステムが必要です。
これまでは、検査パターン、パラメータの調整にプログラム開発者が現地に出向いて対応していましたが、今後は、現地担当者がメンテナンスできるシステムが求められました。

3.高度なPWM制御が可能なハードウェア

既存のシステムは、複数の試験器を個別に制御して運用しています。
しかし、今後はシステムの高速化を進めるため、PWM(Pulse Width Modulation)制御が可能なハードウェアを求められました。

システム構成

システム構成
  • PXIe-1071 4スロットシャーシ
  • PXIe-8108 コントローラー CPU: Core 2 Duo 2.53GHz OS: RealTime
  • PXI-7854R FPGA ボード
  • PXI-6251 アナログ入力ボード

結果

1.実験開発設備から生産ラインへのスムーズな移行

実験開発設備での検査には、さまざまな検査方法を試行錯誤して行うため、比較的規模の大きなシステムが必要でコスト面からもそれをそのまま生産ラインへ導入することは不可能でした。そのため、実験開発設備で培った検査ノウハウやそのときに使われたパラメータ等は、それぞれで用いる機材の電気的な個体差やメカ的な制約から、生産ラインへそのまま移行することができませんでした。

2.海外生産に対応できるメンテナンス性の向上

必要な検査項目は、全てVI 化し、検査はTestStand を利用することにより、プログラム開発者が現地へ出向かなくても現地担当者が検査項目の順序の入れ替えや制御パラメータ変更などが容易に行えるようになり、大幅にメンテナンス性が向上しました。

3.高度なPWM制御が可能なハードウェア

高速なPID制御によるバルブのコントロールには、RealTime-OSとFPGAの組み合わせが不可欠なことがわかりました。この組み合わせとLabVIEW、PXIを利用すれば、高度なパルス制御が可能となり、また同時に、今まで別ユニットで動作していた機能を全てLabVIEW上でプログラミングできるようになり、アナログサンプリングとの同期も容易に行えるようになりました。また、制御と同時にサンプリングが行える為、サンプリングした実測値からフィードバッグをかけ、バルブ制御が可能となりました。

ソフトウェア画面
ソフトウェア画面

まとめ

NI製品の採用により、劇的に低コストかつ非常に短期間で複数の無線プロトコルに対応可能なテスタを構築できた。 生産ライン立ち上げ時に見込んでいた試験タクトタイムに達しなかった場合にも、必要なボードのみ増設可能なPXIの採用により、テストコストの増加を最小限に抑えることができた。
また、小型かつ構成変更可能なPXIは、評価から生産まで一貫して同一のシステムを使用することを可能とした。
これによりフェイズ間の相関も容易に取ることができ、開発期間の短縮に多大に寄与した。