ディープラーニングを使用した画像解析システムのご紹介
ディープラーニングとは
Deep learningとは、人間の脳の神経細胞のネットワーク(ニューラルネットワーク)を模倣した情報処理技術です。Deep learningでは、層が深い(ディープな)ニューラルネットワーク(多層ネットワーク)を組むことによって、画像や音声などに含まれる特徴量をコンピューター自身が発見し、分類のルールを構築することが可能になりました。
従来は、人間がまず特徴量を設定し、その後、その特徴量を基に分類アルゴリズムにかけて分類するという手法でしたが、Deep learningにより、人間による特徴量の設定の必要なくデータ分類が可能になったことは、機械学習技術における根本的な変化です。
概要
最先端のマシンラーニングのアルゴリズムを基とする、マシンビジョンに特化した信頼性の高い画像解析ソリューションです。 その斬新なアプローチにより、品質管理システムに目視検査と同等以上のパフォーマンスをもたらします。 製薬や医療用部品、自動車部品製造、織物検査、印刷検査、物流仕分け、時計製造等のアプリケーションを得意とします。
特徴、メリット
特徴
- 自己学習機能により、検査、欠陥用ソフトウェア開発が不要です。
- 目視検査並の精度での検査が可能です。
- 従来手法でプログラミングが極めて困難であった外観検査が可能となります。
- OK画像とNG画像を与えれば学習します。
メリット
- 検査機メーカーは、検査ソリューションの幅を広げられる一方で、開発期間を大幅に短縮し、市場投入を早めることが可能です。
- システムインテグレータは、上記のメリットに加え、通常数日を要する実現可能性調査が数十分で完了します。
- エンドユーザーは、コストパフォーマンスが高く、信頼性の高い自動品質管理の手段を手に入れます。 その精度は目視検査にも劣りません
判定性能
- 人が画像を見て判定できるものは可能
- 人が気づかないようなものまで認識できるものもある
- 陰影部や反射部などの影響を受け難い
- 従来の画像処理手法よりも優れる
学習枚数
Googleディープラーニング
10,000~枚
産業用ディープラーニング
10~20枚
※AIが「特徴量」という特徴を数値化した値を、自力で検出できるようになりましたので、数十枚の画像で判定が可能
導入効果
従来 | AI | |
---|---|---|
学習枚数 | 10000枚 | 10-20枚 |
アルゴリズム開発 | 60日 | 0.5日 |
目視検査員 | 60人 | 5台(マシン) |
欠陥検出率 | 38% | 98% |
得意とする画像診断
特徴の位置検出と識別
画像の中より単一あるいは複数の特徴を抽出し、位置検出します。例えば、背景が非常にノイジーな場合のOCRや複雑にばら積みされた部品カウントなどでも、それらを位置検出し見分けることが可能です。抽出対象の特徴がマークされた画像サンプルさえ準備すれば、学習が可能です。
欠陥検出と区分け
例外や外観上の欠陥を検出します。例えば、化粧表面のかき傷や装置の組立不良、織物の織り模様です。シンプルに物体の外観を学習することによって、その他にも多くの課題を見分けることが可能です。また、欠陥など特定のエリアと他のエリアを区分けします。例えば、医療用不織布の異物やレースの網目等です。これら全ての対象をシンプルに外観の差異によって学習します。
対象と背景のクラス分け
対象を分類します。例えば、製品の仕分けや溶接の継目のクラス分け、許容範囲の欠陥とそうでない欠陥の分類等です。ラベリングされた画像の集団をベースに学習し、クラス分けが可能となります。それぞれのクラスに一致するようラベリングされた画像さえ用意すれば、学習させることが可能です。
使用(学習)方法
基本的に、必要なことは一定数の画像サンプルを収集することだけです。 必要に応じて、特定の欠陥をマークしてやることで、より精確な識別が可能です。 AIは、いかにしてタスクを遂行するか、いかにして目視検査と同等以上の品質を達成するかを自力で学習します。 なお、これを「学習フェーズ」を呼び、およそ数分で完了します。 「評価フェーズ」では、評価(検査)したい未知のサンプルを与えます。AIは見るべき部分にのみ焦点を合わせ、 数秒程度で決定を下します。適切な部分にフォーカスし、重要でない部分は無視します。 何が重要で、何が重要でないかを学習します。
- サンプル画像をご用意(数十枚)
- 良否(OK/NG)を選択
- 学習
- 評価モデル作成
ペリテックの信頼性の高い画像解析ソリューション
株式会社ペリテックでは、画像解析システムの導入実績が数多くございます。これまでは、わずかな照明の変化や外乱光の影響等により検出率が変化したり、検査対象毎に都度アルゴリズムを検討するため膨大な工数がかかっていました。 しかし、ディープラーニングの採用により、欠陥検出率は大幅に向上します。