RF PXIシステムを使ったEMI評価ソリューション利点ポイント
株式会社ペリテックの「PXIシステムを使ったEMI評価ソリューション」プレゼンテーションをスライドで紹介します。
紹介内容
RF PXIシステムを使ったEMI評価ソリューションの差別化ポイントを説明します。
- 利点1:スペクトラムアナライザでは捉えられないノイズが計測可能
- 利点2:多チャンネル測定、コヒーレンス測定によりノイズ源が特定可能
- 利点3:PXIを使ってEMCのノイズをコントロールでき、かつ他の測定も同時に行うことができる。
利点1:スペクトラムアナライザでは捉えられないノイズが計測可能
従来のスペアナでのノイズ測定(近傍電磁界測定)
スペアナ使用では
- 広帯域な周波数を測定可能。(例:30MHz~3GHzなど)
- スペクトラム拡散や時間変動のあるノイズは観測が困難
時間変動のあるノイズの観測にはスペアナでの測定には不向き
アンテナへの妨害源特定の例
2つのDCモーターのノイズを測定します。測定アンテナに妨害されるノイズ特定のため測定します
スペアナを使った磁界強度分布
モーターノイズは変動性のあるノイズのためスペアナではうまく観測できない。
ベクトルシグナルアナライザ(PXIe-566x、PXIe-564x)を使用
ベクトルシグナルアナライザ(PXIe-566x、PXIe-564x)を使用してタイムドメイン計測を行うことにより、変動するノイズを計測する
APD(振幅確率分布)を使用
APD :Amplitude Probability Distribution
ノイズの実効値振幅が、ある一定レベル(閾値)を超える時間率
EMIテスタを使用
スペアナ測定とAPD測定による磁界強度分布の違い
スペアナ分布(最大強度分布)
APD分布(ある確率における閾値分布)
APDではスペアナより鮮明に磁界強度分布が得られた。
⇒モーターなどのパルス性のあるノイズに有効。自動車のモーター、インバーターの評価、モバイル通信のBERなどに有効
利点2:多チャンネル測定によりノイズ源が特定可能
APDでノイズ源を特定する
APDは変動のあるノイズに有効だが、変動率が一定だとノイズ源特定は困難
多チャンネルの構成で測定する 構成例:PXIe-5665構成
RFベクトル信号アナライザの入力を2chを使用する
コヒーレンス(相関性)機能を使用
タイムドメイン波形
2つの信号の時間変化が揃っている例。(揃っている程相関性有)
ヒストグラム
2つの信号の位相差が安定している例。(安定しているほど相関性有)
時間変化の相関値による分布
スペアナ分布とAPD分布、コヒーレンス分布の違い
スペアナ分布(最大強度分布)
安定したノイズの強度の評価に有効
APD分布(ある確率における閾値分布)
変動のあるノイズの評価に有効
コヒーレンス測定(振幅値の相関分布)
干渉するノイズ源探査に有効
利点3:PXIを使ってEMCのノイズをコントロールでき、かつ他の測定も同時に行うことができる。
様々なノイズの状態を変化
ノイズ測定とDUTコントロールを同時に行う
測定例
10W負荷
ユーザーのメリット
- 利点1:スペアナでは捉えられないノイズが測定できることにより、検証時間、不具合が軽減される
- 利点2:ノイズ源が特定できることにより、その部分の対策のみ行うことで対策コストが削減。原因特定がしやすくなり工数削減。
- 利点3:動作モードをシミュレーションできるので、実験室での単体評価が可能
EMI測定以外の測定も同時に測定できるので、評価工数を削減可能
多チャンネルRF測定で可能となるアプリケーション事例
EMIノイズ・スキャニング・システムや可視化システム
2チャンネル入力による2プローブ同時測定。電界-電界、電界-磁界同時測定、そして位相測定で新しいノイズ解析を提案。
HEV/EVのインバータ・ノイズ測定(APD,ノイズ源探査)
インバータ・ノイズ(ノイズ源)を監視しながら、そのノイズに影響されている箇所の探索もしくはモニタ。
通信端末内の信号干渉測定(ノイズ源探査)
同一デバイス内での異なる通信システム間の信号干渉解析に。
マルチパス測定
位相差測定によるマルチパス測定。
電波伝搬測定
希望波と干渉波の同時モニタや干渉波の特定。
2チャンネル同時EMI測定
水平・垂直同時測定もしくは異なる周波数バンドの同時測定によるEMI測定の時短。
マルチ・チャンネル・ノイズ測定
マルチ・ユニットでの多チャンネル・ノイズ測定。
位相同期マルチ・チャンネル・ノイズ測定
マルチ・ユニットでの多チャンネル・ノイズ測定。