LabVIEW2024 Q3 新機能 紹介

「LabVIEW2024 Q3」の新機能を紹介します。(2024年7月)

LabVIEW2024
LabVIEW2024Q3

1.バージョンに依存しない編集

プロジェクト内のすべてのVIを旧バージョンのLabVIEW用に構成できます。
プロジェクトのプロパティの保存バージョンで設定したLabVIEWバージョンと互換性を持たせ、旧バージョンのLabVIEWでVIを開くことができます。
これまでは、開発したLabVIEWより古いバージョンでVIを開くためには、「旧バージョン用に保存」で、旧バージョン用のVIを別に作成する必要がありましたが、同じVIを旧バージョンのLabVIEWでも開くことができるようになりました。

これまで

新しいバージョンのLabVIEWで保存したVIを古いバージョンのLabVIEWで開くことはできない。

これまで

新機能

LabVIEW2024Q3で保存したVIを古いバージョンのLabVIEWができます。
例:LabVIEW2024にて、保存バージョン「18.0」で保存したVIをLabVIEW2018で開いた場合

LabVIEW2024にて、保存バージョン「18.0」で保存したVIをLabVIEW2018で開く

旧バージョン用に構成手順

1.プロジェクト(.lvproj)のメニューにて、[プロジェクト]→[プロパティ]でプロパティ画面を開きます。

プロジェクト プロパティ

2.[カテゴリ]→[プロジェクト]の保存バージョンで、LabVIEWのバージョンを選択します。「24.0」から「17.0」まで選択できます。

保存バージョン

旧バージョンとの互換性の確認機能

指定されたバージョンと互換性のない機能がVIに含まれている場合、LabVIEWで警告が表示されます。

例:保存バージョン[17.0]に設定した場合

LabVIEW2017では実装されていないVI関数をブロックダイアグラムに配置していると警告が表示されます。

互換性の確認機能
警告が表示

2.「VIの比較」(「LabVIEW diff」)の改善

2つVIを比較して、違いをリスト表示する「VIの比較」が改善されました。

改善点

  • 差異リストと詳細リスト内の項目を1クリックでハイライト表示できるようになりました。
  • 左右の矢印キーを使用して差異リストと詳細リスト間を移動でき、上下の矢印キーを使用して差異と詳細の上下を移動できます。
  • 差異ダイアログボックスでは、フロントパネルとブロックダイアグラムの外観の変更のみに関係する差異または詳細は斜体で表示されます。
  • ダイアグラムは、差異全体のサイズに合うように自動的にスケールされます。
  • 比較しているVIの位置を交換するには、差異ダイアログボックスで、その他のコマンド → VIの位置を交換を選択します。

A.vi フロントパネル
A.vi フロントパネル
A.vi ブロックダイアグラム
A.vi ブロックダイアグラム
B.vi フロントパネル
B.vi フロントパネル
B.vi ブロックダイアグラム
B.vi ブロックダイアグラム

VIの比較

メニューの[ツール]→[比較]→[VIの比較]をクリックします。

VIの比較

比較するVIを選択します

VIの比較

VIの比較結果が表示されます。

VIの比較 フロントパネル
VIの比較 フロントパネル
VIの比較 ブロックダイアグラム
VIの比較 ブロックダイアグラム

新しい「VIの比較」

違いがより明確に定義され、視覚化されるようになりました。

LabVIEW2024Q3の「VIの比較」

VIの比較 ブロックダイアグラム

LabVIEW2023の「VIの比較」

VIの比較 旧バージョン

詳細のテキスト表示が詳細に、整理された形式で分割されるようになりました。

LabVIEW2024Q3の「差異リスト」

LabVIEW2023Q3 差異

LabVIEW2023の「差異リスト」

LabVIEW2023の「差異リスト」

3.LabVIEWでの.NET 8.0サポートのプレビューを提供

LabVIEW 2024 Q3では、Windowsでの.NET Core (8.0) アセンブリのロードと実行が以下のように限定的にサポートされています。
コンストラクタノード、プロパティノード、インボークノードを.NET Core (8.0) で使用可能になりました。

以下の4つのデータタイプをサポート:

  • 数値(int)
  • 文字列(char)
  • 文字(string)
  • ブール(bool)

LabVIEW 2024 Q3で.NET Core (8.0) サポートを有効にするには、[ツール] → [オプション]を選択して、プレビュー機能(Preview Features)カテゴリを選択して、.NET Core (8.0) サポートを有効にする(Enable .NET Core (8.0) Support)チェックボックスをオンにします。

[ツール] → [オプション]
.NET Core (8.0) サポートを有効

Note: Preview features are new features that support specific workflows. They are release-quality features, but they have functionality qaps and are only supported for General.

注:プレビュー機能は、特定のワークフローをサポートする新機能です。これらはリリース品質の機能ですが、機能的に未完成であり、一般版のみサポートされます。

リリースノート・インストーラー

LabVIEW2024Q3の新機能と変更点
https://www.ni.com/docs/ja-JP/bundle/labview/page/labview-2024q3-changes.html

LabVIEW2024Q3インストーラーダウンロード
https://www.ni.com/ja/support/downloads/software-products/download.labview.html#544094

標準​サポート・​保守​プログラム (SSP) の​メンバーシップを​お​持ち​の​LabVIEW​ユーザ​​は、​LabVIEW 2024 Q3に​アップ​グレード​し​て​いただく​こと​が​でき​ます。​