ケースストラクチャ LabVIEW

LabVIEW基本講座3-4

LabVIEWのケースストラクチャについて説明します。LabVIEWのケースストラクチャは、条件の真/偽で実行プログラムを選択するif文に似た動作をさせることができます。

ケースストラクチャ

LabVIEWのケースストラクチャ機能

ケースストラクチャは、入力した条件に応じたプログラムを実行します。プログラミング言語のelse~then~else文に相当します。与えられた条件により分けて実行を行います。
ケースストラクチャの入力がブールの場合は、TrueとFalesの2条件となり、数値・文字を入力した場合には、複数の条件に応じます。(条件の数に合わせて使い分けます。)

LabVIEWのケースストラクチャ

ケースストラクチャの種類

ケースストラクチャに入力できる入力条件端子の種類は、ブール、整数、文字列、列挙体、エラーです。
この入力端子の種類によって作成されるケースが異なります。

デフォルトのケースストラクチャはブールで、TrueとFalseの2つのケースが作られます。

ブール True/False

ブール・ON/OFFボタンを入力条件として、True/Falseの2つのケースが作成できます。

ケースストラクチャブール

数値

整数をを入力条件として、2つ以上のケースが作成できます。

ケースストラクチャ数値

文字列

文字を入力条件として任意の文字列で2つ以上のケースが作成できます。

ケースストラクチャ文字

列挙体

列挙体を入力条件として、列挙体で入力した任意リストで2つ以上のケースが作成できます。

ケースストラクチャ列挙体

列挙体とは整数と文字列を関連付けたリストです。
列挙体を使用するとプログラム上は数値で扱われますが、表示は値に関連付けられた文字列が表示されます。

エラー

エラークラスタを入力条件として、エラーなし/エラーの2つのケースが作成できます。

ケースストラクチャエラー

エラー要素に含まれるブールがTureの時はエラー、Falesの時はエラーなしと判別されます。

ケースの操作方法

ケースの選択

ケースの表示を切り替える場合は、以下の方法があります。

  1. ケース上部のケース名表示部分で左クリックすると表示されるケース名リストから目的のケースを選択します。
  2. ケース上部の三角矢印の部分にマウスカーソルを合わせ、クリックするケースが変わります。
  3. ケースが2つの場合、ケースを右クリック→ケースTRUEを表示をクリック。
  4. ケースが複数ある場合、ケースを右クリック→ケースを表示で表示されるケース名リストから目的のケースを選択します。
ケースの選択1
ケースの選択2

ケースの追加

ケースを追加する場合は、ケースで右クリック→「後にケースを追加」か「前にケースを追加」を選択します。
または、ケースを複製でケース内のプログラムごとコピーします。
列挙体の場合は、右クリック→「すべての値にケースを追加」で、列挙体のリストが全てケースに作成されます。

ケースストラクチャ追加

ケースの削除

ケースを追加する場合は、削除するケースで右クリック→「このケースを削除」を選択します。
ケースを削除するとケース内のプログラムも削除されます。

空のケースを削除をクリックした場合は、ケース内にプログラムが無いケースが全て削除されます。
例:0-3の4つのケースで0,3には数値があるケースで、空のケースを削除をクリックすると1,2のケースが削除される。

ケースストラクチャ削除

ケースの条件設定

ケースの条件の入力は、ケース名部分をクリックして、条件となるケース名を入力します。

ケース入力

複数条件の設定

同じケースで複数の条件を設定する場合は、条件と条件を(,)カンマで区切って入力します。
例:入力文字がBまたはCを設定する場合、ケースには[ ”B”,”C” ]を入力します。

また、数値の場合は(..)ピリオド2つで範囲を設定できます。
例:2から4(2,3,4)を条件にする場合、ケースには[ 2..4 ]を入力します。

複数条件設定

デフォルトの設定

複数のケースを使用する場合、設定したケースにない値を実行するデフォルトのケースを設定する必要があります。
デフォルトケースの設定は、デフォルトにするケース上で右クリック→このケースをデフォルトにするを選択します。

デフォルトケース

例:デフォルトにない値が入力された場合の動作

デフォルトケースの動作

デフォルトケースは設定値にない場合に選ばれるので、設定の入力ミスやバグがないかテストするため、デフォルトケースをエラー確認用として使用するLabVIEWプログラマーもいます。

ケースストラクチャ使用上の注意

  1. データタイプを一致させる
    入力条件端子のデータタイプとケース条件のデータタイプが異なる場合、データタイプの異なるケース名が赤で表示され、VIを実行できなくなります。
  2. 数値は整数
    ケースの条件に小数は使用できません。ケースの条件に[1.2]を入力すると文字列として認識されます。
  3. 大文字、小文字も一致させる
    入力文字列では大文字、小文字も同一でなければ別文字として認識されます。
ケースストラクチャ注意
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