BMS(バッテリーマネジメントシステム)試験
BMS(バッテリーマネジメントシステム)とは
BMS(バッテリーマネジメントシステム)またはBMU(バッテリーマネジメントユニット)は、二次電池(充電式電池)を安全に使用するため、バッテリーの状態を監視するシステムです。電池は劣化や誤った使い方をすると、バッテリーが膨張して発火や感電などの事故につながります。BMSによって、電流量・電圧量・温度・電池残量といった各種パラメーターをモニターし、異常がないかを監視します。特に複数の電池を直列に接続した組電池モジュールの管理を行う目的で使用されます。
主に、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)に用いるリチウムイオン電池やニッケル水素電池の状態監視に使用されるほか、スマートフォンやノートPCなどのバッテリ制御にも使用されます。
BMS試験
BMSは、バッテリーの安全性を確保するためのシステムなため、BMS自体の品質を確保するために、BMSの品質評価試験が重要になります。
BMS試験例
- 過充電(許容量を上回る充電状態)の検知
- 過放電(放電終止電圧以下になった状態)の検知
- 過電圧、漏電等の異常検知
- 高温/低温状態での動作確認
- 充放電環境下での電池残量推定機能確認
試験システム開発
(株)ペリテックでは、BMS試験システムの開発を受けています。
開発事例:リチウムイオンバッテリーマネージメントIC評価システム
BMS用のIC評価システムを開発します。ご要望に合わせて、ハードウェア構築と試験ソフトウェア開発を行います。
バッテリーセルシミュレータは、HIOKI社製バッテリセル電圧ジェネレータ SS7081-50」を使用しました。
バッテリセル電圧ジェネレータ SS7081-50
- 12セルの電源、電子負荷、DMMを1台に集約
- 12ch/台で、チャネル毎にセル挙動を模擬
- 1000 V(最大17台)までのセル直列環境を構築
ソフト機能
- テストパターンを設定可能
- テストレポートを自動作成
- ログファイルから状態再現
- 生産ラインでの自動試験を再現
- オプションでセンサを追加可能
テストパーン例
- 充電特性評価
- 放電特性評価
- 過充電実験評価
- 過放電実験評価
- 過電流実験評価
バッテリーHILS評価に対応
BMS試験システムはHILS評価に対応させることも可能です。
さらに、V2X HILSテストシステムでは、この場に存在しない交通インフラを仮想構築し、その中を走行する他の自動車や歩行者などを含めて、様々な状況のシミュレーションでV2X ECUの開発を支援します。
HILS(Hardware In the Loop Simulator):仮想環境でエンジンや車両挙動など数式で再現して、実機の動作をシミュレーションすることができる開発用シミュレータ。