V2Xシステムテスト
近年、開発が進んでいる完全自動運転車は、高速広範囲の5G通信接続なしでは実現不可能であると言われています。自動車メーカーとサプライヤーは、車車間通信(V2V:Vehicle-to-Vehicle)および路車間通信(V2I:Vehicle-to-roadside-Infrastructure)アプリケーション向けのV2X(Vehicle-to-everything)技術が自動運転自動車開発の重要なステップです。
自動車メーカーとサプライヤーは、V2Xによって可能になる緊急ブレーキ警告や交差点アシストなどの基本的な安全性と効率性の機能に注力しています。
当社では、V2Xの開発、テスト、検証の分野で、アプリケーション開発およびNI製品とソリューションを提供します。
特徴
- PC5インターフェイス上でV2X DUTの動作を検証し、V2VとV2I技術の可能性を活用して、より安全な車を構築します。
- EU、米国、中国の地域 標準に基づいて、V2Xアプリケーションの機能を検証します。
- ソフトウェア定義の柔軟なテスト・ソリューション・アーキテクチャを実装 して、GNSS、DSRC、LTE-V2X、および5G新無線ベースのV2Xなどの既存のテクノロジーと今後のテクノロジーの両方を統合します。
- 技術デュー デリジェンスを加速するためのテストベッドの開発に時間を短縮します。
ソリューション
- LTE-Advanced Release 14に準拠したソフトウェア定義のV2Xオープンループソリューションを提供し、将来の標準に備えて必要な柔軟性を提供します。
- ソフトウェア定義のアーキテクチャにより、既存のワイヤレス規格と今後のワイヤレス規格の両方に準拠できます。
- より高いレベルのV2Xシグナリングスタックは、米国(WAVE)、EU(ITS-G5)、および中国(CSAE)の地域標準をサポートしています。
- V2X Day 1シナリオカタログは効率的な起動シナリオを提供し、ユーザー定義のテストシナリオを追加できます。
- 以下のアドオンを提供しています。
- ソフトウェア定義のGNSS(衛星測位システム)シミュレーター
- 通信速度を失うことなく、1 msループで最大数百台の自動車を使用して、周辺環境をエミュレートする輻輳シミュレーションソフトウェア
- 物理的な歪み電波をエミュレートするチャネルエミュレーションソフトウェア
システム図
C-2VX ネットワークイメージ
紹介動画
用語解説
- 【 V2 】 Vehicle-toの略。
「車から○○に対して」という意味。 - 【 V2N 】 Vehicle-to-cellular-Networkの略。
自動車に搭載された3GやLTEモデルを使った通信サービスのこと。 - 【 V2V 】 Vehicle-to-Vehicleの略。
「車車間通信」のこと。 - 【 V2I 】 Vehicle-to-roadside-Infrastructureの略。
「路車間通信」のこと。 - 【 V2P 】 Vehicle-to-Pedestrianの略。
歩行者のスマートフォンを活用し、自動車とその周囲を通る歩行者との通信により、両者の存在を警告するシステムのこと。 - 【 V2X 】 Vehicle-to-everythingの略。
上記これら各種の「車とモノとの通信」全てを総称しているのが「V2X」。 - 【 C-V2X 】 Cellular-Vehicle-to-everythingの略。
セルラー通信を使ってコネクテッドカーを実現するための技術の総称。 - 【 GNSS 】 Global-Navigation-Satellite-Systemの略。
全球測位衛星システム。 GPS、GLONASS、Galileo、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System・準天頂衛星)などの衛星測位システムの総称。 - 【 GPS 】 Global-Positioning-Systemの略。
米国により運用される衛星測位システム。 - 【 GLONASS 】 Global-Navigation-Satellite-Systemの略。
ロシアの人工衛星から発射される信号を利用した衛星測位システム。 - 【 DSRC 】 Dedicated-Short-Range-Communicationsの略。
車両との無線通信に特化して設計された5.8GHz帯を使用した無線通信技術。